悔しいお別れ
高校時代からの友人がいます。
その友達が私の定年を労ってくれたのは4月のこと。
その4月に会ったきり、なかなか会えずにいたその友人に、今日久しぶりにLINEを送りました。
返事はLINEではなく、それは哀しい知らせの電話でした。
<クラスターでコロナ感染>
「また、コロが落ち着いたら会おうね」
と言って別れてから、あっという間に半年近く経ってしまいました。
LINEをを送ってからだいぶ時間が経った夕方遅く、
LINEではなく、電話がかかってきました。
「久しぶり!元気だった?」と、問いかける私に、返事は意外なものでした。
「私は元気だけど、〇〇さん(私)に会った後、いろいろ大変だったの。」
「どうしたの?」と聞くと、
「昨日、父が亡くなって、、、。明日お通夜で、明後日が葬儀なの」
驚きでした。
4月に会った時は、
「老人ホームに入ったけど、元気だよ」
って、たしか言っていました。
それがその後すぐに、コロナに感染した事が判明。
すでに91歳。
彼女はその時、「もうダメだろう」と覚悟したそうです。
確かに4月の頃はまだ、ワクチンもなく、老人ホーム等の施設はクラスターが問題視されていました。
高齢者対象のワクチンが始まったのが6月頃なので、ワクチン接種は当然まだだった訳です。
<奇跡の回復はしたものの>
友人のお父さんは、それでも奇跡的に6月に回復して、施設に戻ったそうです。
でも、ホッとする間もなく、
8月になってから、今度は持病の心臓の病いが悪化して、再び入院となってしまい、
とうとう力尽きてしまったそうです。
コロナで体力が相当落ちてしまったことは否めません。
「こういう表現は良くないかもしれないけど、」と、彼女は前置きをしてから、こう言いました。
「でも、正直ホッとしてる」と。
そうだよね。
コロナにかかってしまってから、約半年。
ずっと気を張った生活だったと思います。
何より、辛そうにしている親の姿を見るのは辛いですよね。
「コロナはやっぱり怖いね」
と彼女は言います。
「コロナになっていなければ、まだまだ元気だったと思う。コロナで亡くなった訳じゃないけど、きっかけにはなったと思う。」
<心から、、、>
思えば、高齢者のワクチン接種がはじまったのはまだ6月頃。
もっと早ければを思わざるを得ません。
「コロナさえなければ」と悔しい気持ちを滲ませていました。
たった半年なのに、コロナは型を変えどんどん人類を脅かしてきます。
人間って結局、自分の力では、
否、人間の力では、如何ともしがたい渦の中で生きているんだなぁと、
改めて思い知らされました。
犠牲にはなられたと言っても過言ではない、
友人のお父さんの、ご冥福を心よりお祈りいたします。
それでは皆さん、明日もいい日でありますように。
(今日はそんなこととはつゆ知らず、私、呑気にお買い物をしていまし た。
突然の知らせに驚き、そして友人へお悔やみの気持ちを残したく、
内容を急遽変更しました。
Hちゃん、お疲れ様です。落ち着いたら会いましょうね!)
おやすみなさい。
それではまた^^!