『誰とでも親しくなる』は難しい

話は水曜日の朝に遡る。
始業前の事務所にかかってきた電話を取ったのは、たまたま早く出社していた若手男性だった。
彼が『お待ちください』と言って電話を保留にすると、ちょっと困ったような口調で『○○さん、誰かわからないんですけど、○○さんいますかって。』と私に電話を回してきた。

不審な電話
なんだろう?
こんな時間にかかってくる電話って、仕事関係じゃない方が多い。
なんか嫌な感じだけど、私を指名してきたなら仕方ないと思いながら電話に出てみた。
トラブルじゃなきゃいいけどなって思いながら電話に出てみると、聞き慣れない女性の声だった。
名乗っている風だったのだけど、声が小さくてよく聞き取れず、『あ、もう一度すみません』と名前を聞き直した。
『あ、私△△です。こんにちは、お久しぶりです。』と、今度はよく聞こえたけど、△△という苗字にすぐにはピンとこなくて『あ、はい。こんにちは。』と、微妙な返事をしてしまった。
でも、すぐに思い出して『あ〜△△さん!びっくりした。お久しぶりです。元気ですか?』となんとか会話を軌道修正した。
メンヘラさんからの呼び出し
その人は去年の11月末に退職した派遣さんで、去年の1月に彼女のことをブログに書いたことがあった。
ちょっと変わった感じの、なんて言うのか『メンヘラ気味の派遣さん』だった。
まさか退職した派遣さんから私に電話がかかってくるとは夢にも思っていなかったので、すごく驚いた。
で、初めのうちは少し彼女の近況報告を聞いた。
仕事を辞めると決まった時からすぐに次の仕事先を探していた彼女は、11月末に退職し、12月1日から次の派遣先に就いたはずだった。
『あそこはすぐに辞めました。今はちょっと遠いんですけど、**町まで通ってるんです。』とのこと。
そして電話をしてきた本題は『私に渡したいものがあるから会いたい』とのことだった
仕方なく会う約束をする
いやいやいや。
もう私は全く関係のない赤の他人のはず。
それが証拠にメールもラインも電話番号も、お互い何も知らないのだ。
もちろん最初は断ったよ。
でも向こうも絶対に引かない人間だってことは短い付き合いながら知っている。
それに電話でも言っていたけど、他にもかつての同僚である『XXさんとYYの分もあるので渡して欲しいんです。』という。
困ったなぁ、、、
でも、仕方なく昨日の夜7時30分に会うことにした。
場所は彼女が通勤で使っているバスの乗換えをするバス停の近くのスーパーになった。
何故そこなのかと言うと、そのバス停は私の家のすぐ側だったからだ。
と言う訳で、彼女と待ち合わせしたのは、とあるスーパーのベンチだった
この話を1人で抱え込むのも不安だったので、彼女を知る何人かの職場の人にも経緯を話してアドバイスをもらった。
話した人は最初は面白がったり怖がったりして興味深々。
そして『連絡先の交換ができないようにスマホを忘れたことにしたら?』と言う人がいた。
つまり、会うのは今回が最初で最後にした方がいいってことだ。
私もそう思ったので、本当にスマホの電源を切ってカバンに入れて彼女に会うことにした^^;
結局利用されただけ?
さて、予定時間より15分も早めに行ったけれど、向こうはバスで来る。
こう言う時、やっぱりラインの交換でもしていれば良かったなと思ってしまう。
もし待ち合わせ時間が過ぎても彼女は現れなかったとしたら、どれくらい待てばいいのかと悩んでしまった。
さて、待ち合わせから遅れること10分くらい過ぎた頃、ようやく現れた彼女。
『ごめんなさい。お待たせしちゃって。』と言われ、『ううん大丈夫。お疲れ様』と労うと、『これなんですけど、もらってくれますか』と渡された紙の手提げ袋の中身は『福井県産の梅干し』だった。
そういえば、去年の冬に一度『福井物産展』に行くというので、買ってきてもらった事があった。(その頃はまだ普通の人だと思っていた)
それに『今年も行ってきたので』と買ってきたと言うのだ。
もちろん代金を払うと言ったけれど、頑固な彼女は受け入れない。
そして『じゃあ代わりに**のあたりまで送ってもらえますか?』と言う。
確かに彼女はまだバスに乗って帰る途中だ。
彼女がそう言わなくても、乗せて行ってあげようとは思っていたのだけど、向こうから言われてピンときた。
他の2人にも『梅干し』を渡して欲しいと頼まれたのだけど、それが本当の目的なんだということに。
彼女を車に乗せること約5分ほどの間、彼女はかつての職員たちのことを聞いてきた。
すでに異動した人のことは話したけど、他の人のことは『元気だよ』くらいに留めておいた。
そして私ももうすぐ退職することも話していない。
ホッとしたのは、心配していた私の連絡先は聞いてこなかったことだ。
彼女と別れ際、私は半ば口癖の『じゃあ、またね。』とは言ったけど、次に会社に電話をしてきたとしたら、私はもう会社にいないだろう
私は冷たい女
さて、△△さんって、こんな風に言うのは申し訳ないけど、ちょっと『コミュ障』気味な人だと思う。
仕事もちょくちょく変わるのは、そのせいだと思う。
それでもすぐに仕事を探す行動力やバイタリティがあるところはすごいと思う。
ただね、職場にいる時もそうだったけど、彼女は気に入った人にお菓子などを大量にプレゼントしたりするプレゼント魔。
それも結構にお金をかける。
他にもいろいろ『?』と思う行動が多かった。
50代で離婚したのちの今の1人暮らしを思うと『気の毒』とは思う。
でも、深入りしてはいけない人だと思っている。
そう思う私って、冷たい人間かもしれない、、、
だけど、少なくとも職場の人もみんなそう思っているのは確かだ、、、
それでは皆さん、今日もお疲れさまでした。
明日もいい日でありますように。
おやすみなさい^^!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
応援クリックしていただけますと嬉しいです。

